しびれとは
長時間の正座をしたときや、腕枕をしたときなど、一時的に足や手がしびれることがあります。これらの場合は、しびれている部位の血行を良くしておくことで特段の問題を引き起こしません。しかし、しびれの中には生命に影響するタイプもあります。とくに気をつけなくてはならないのは、脳の病気によるしびれです。具体的には、脳梗塞、一過性脳虚血発作、多発性硬化症などが考えられます。こうした脳の病気が原因のしびれである場合、言語障害、運動障害、意識障害、めまい、視覚障害、頭痛、けいれんといった症状も併せてみられるようになります。その他、首や腰などの椎骨や椎間板が、脊髄を圧迫することによって手足にしびれが出ることもあります。問診、診察だけでなく、CT、MRIなどの画像検査を行い、診断をつけていきます。
このような方はご相談ください
- 腰痛を伴う足のしびれ
- 左右対称のしびれ
- 左右一方だけのしびれ
- 頭痛やめまいを伴う
- ろれつが回らない
- 手の指が白くなってしびれている
一過性脳虚血発作
しびれを起こす疾患は多岐にのぼっていますが、このなかでも要注意なものとして「一過性脳虚血発作」があります。これはしびれが起こってから短時間で手足のしびれが治まるのですが、そのあとで脳梗塞を発症することがよくあるのです。動脈硬化を放置していると、脳へと流れる動脈の内腔に狭くなった部分ができてしまいます。そのため、血圧の変動などが起こった際に、脳への血液の流れが一時的に悪くなることがあります。血液の流れが悪くなった血管の先が、手足の感覚を司っている場所ですと、発作的に手足がしびれることになります。ほとんどの場合、発作自体は数分から長くても数時間で、すぐに治まってしまいますが、血管が詰まりかけていますので、すぐに医療機関を受診することが大切です。